矯正装置を用いて噛み合わせ
などを正常にする
矯正歯科とは、「悪い噛み合わせ」や「不適切な歯並び」を治す診療科目です。
矯正治療としては、矯正装置を用いて、歯に一定の力を加えることで、人為的に正しい位置まで動かし、上顎と下顎の歯並びを整え、正常な噛み合わせにします。
当院では、小児矯正から成人矯正まで行っております。
矯正治療の効果
歯並びや噛み合わせが悪いとブラッシングで磨き残しが出るなど、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。また、よく噛めないために胃腸などにも負担がかかりやすくなります。
このほか、顎関節症や片頭痛、肩こり、腰痛などを招くこともしばしばで、精神面に悪影響が及ぶことも少なくないと言われます。
歯並びを整えることは、心身の健康につながり、また見た目が美しくなる、正しい発音ができるようになるなど、いろいろと良い影響がもたらされます。
よく見受けられる症状
以下のような症状が当てはまる方、歯並びを良くしたい方は、お気軽にご相談ください。
- 上の前歯が、前に突出している、または下顎が後退している(上顎前突、下顎後退)
- 下の前歯が、上の前歯よりも前方に出ている(下顎前突)
- 歯を噛み合わせた時に、前歯が噛み合わずに、開いてしまう(開咬)
- 歯並びがデコボコになっている(乱杭歯)
- 上の糸切り歯が、歯並びから飛び出している(八重歯)
- 歯の隙間が多くなっている(空隙歯列)
- 上の歯と下の歯の噛み込みが深く、下の前歯が見えないほどである(過蓋咬合)
- 前歯の間に隙間がある(正中離開) など
など
当院の主な矯正治療
マウスピース矯正
透明なマウスピースを歯列に被せて歯を移動させる、最新の歯列矯正法です。歯型を取ってマウスピースを製作し、これを装着することによって、トレー1枚につき0.2~0.5mmずつ歯を動かしていきます。従来のブラケットやワイヤーを使用する矯正装置と違い、装着しても目立ちません。自分で脱着可能なのが大きな特徴で、食事も歯磨きもいつも通りに行えます。使用するマウスピースの数は、難易度などにより異なってきますが、1人あたり大体20~60個です。
ムーシールド
ムーシールドは乳歯列期(乳歯が生え揃ってから永久歯が生え始めるまでの時期)に、いわゆる受け口(反対咬合)を改善する装置です。乳歯列期に治療を行うことにより正常な顎骨の成長発育を促し、永久歯の正常な生え変わりをもたらします。日中1時間と夜間の睡眠中に装着すると、舌や口腔周囲筋の状態が整えられるため、反対咬合が改善します。
部分矯正(MTM)
動かす歯を1本~数本に限定して行う矯正治療です。通常の矯正では多くの歯を動かすため、治療に2~3年の治療期間が必要になります。しかし、部分矯正では、動かす歯を限られた数に絞って矯正するので、補綴治療(歯の欠損をクラウンやブリッジなどの人工物で補う治療)を組み合わせれば、半年くらいで症状を改善できます。
ただし、部分矯正は、あらゆる症例に適応になるというわけではありません。しかし、短期間で施術することができますし、補綴治療やインプラント(人工歯根)治療を行う際に、歯の位置や傾斜など歯並びの一部を事前に修正する場合や、隙間が開いている前歯を移動させる、傾いている歯をまっすぐにする、などの場合に効果的です。
小児矯正について
小児矯正では、顎の骨のバランス・大きさを整える「1期治療(骨格矯正)」と永久歯が生え揃い、顎の成長が終わってから歯の位置を整える「2期治療(歯列矯正)」の2段階の治療になります。
当院では、1期治療の咬合誘導を行っております。
咬合誘導
大人の歯が綺麗に生えてくるように歯の間に隙間がない子供達のための矯正です。
器具を使用して隙間を作り健康な歯が生えるようにしています。
1期治療と2期治療
1期治療は、顎の骨がまだ軟らかく、これから成長していくお子様(3~12歳頃)であればこそ可能な治療で、ある程度顎の成長をコントロールしながら矯正を行うことができます。1期治療で顎の骨を整えれば、永久歯がきちんと並ぶ土台ができるため、2期治療を要さなくなるケースもあります。なお、小児矯正器具として、受け口の治療に有効で下顎あるいは下顎の歯を後方に移動させる着脱可能なチンキャップ、骨格的な出っ歯に対して有効であり、上下の顎の位置を調整する着脱可能なヘッドギアなどの矯正器具を使用します。
2期治療では、ワイヤーやブラケットなどによる矯正を行います。矯正治療が終了したら、保定装置(リテーナー)によって「後戻り」を防ぎます。具体的な内容・方法については、成人矯正と同様になります。